和歌山県の名字ランキングベスト30 - 難読名字の代表各「小鳥遊」も！日本最大の半島に位置する「和歌山県」に多い名字は？

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日本最大の半島「紀伊半島」の南西に位置する和歌山県。江戸時代には徳川御三家の一つである紀伊徳川家の領地でもありました。観光地としては、国内では三カ所だけとなるパンダが見られるテーマパーク「アドベンチャーワールド」や、三重県・奈良県にまたがっている世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」（和歌山県内には真言宗の総本山「高野山金剛峰寺」・日本三名爆の一つ「那智大滝」など）などが知られています。その他、果樹栽培も盛んで全国シェアの約６割を担っている梅を始め、みかん（温州みかん）、はっさく、柿、山椒などが生産量日本一。このような特徴を持つ和歌山県の名字にはどのような特徴があるのでしょうか。

■「和歌山県の名字ランキングベスト３０」で第1位となったのは？

１位は「山本」さん。全国人数およそ１，０２９，０００人。「山本」さんを１位とする都道府県は和歌山県の他、富山県、石川県、奈良県、岡山県、広島県、山口県、高知県の８県のみになります。和歌山県内には、およそ１８，３００人の「山本」さんが居住しております。

２位は「田中」さん。全国人数およそ１，３１２，０００人、和歌山県におよそ１２，5００人みられます。

３位にランクインしたのは、「中村」さん。全国人数およそ１，０２６，０００人、和歌山県におよそ７，５００人みられます。

和歌山県の名字ランキングベスト30

■全国順位が３０位以下である一方、和歌山県でベスト３０にランクインした名字は？

５位「前田」さん（全国順位３１位）、７位「谷口」さん（７３位）、８位「岡本」さん（４７位）、９位「宮本」さん（７０位）、１３位「坂本」さん（４０位）、１８位「玉置」さん（８４７位）、２０位「久保」さん（９５位）、２１位「中西」さん（１３７位）、２２位「東」さん（１２５位）、２４位「和田」さん（５８位）、２５位「上田」さん（６１位）、２６位「榎本」さん（２４５位）、２７位「森本」さん（１４５位）、２８位「西」さん（２４４位）、２９位「木下」さん（９４位）、の１５件です。

中でも全国順位が８４７位である「玉置」さん（全国人数およそ２２，２００人）は和歌山県では１８位にランクインし全国最多となります。現在の和歌山県である紀伊国牟婁郡玉置口がルーツとされおよそ４，５００人（約２０％）が和歌山県に見られます。

和歌山県出身有名人には歌手の「玉置 成実（たまき なみ）」さんがいらっしゃいます。他にも、「安全地帯」のボーカルとしても知られるシンガーソングライターの「玉置 浩二（たまき こうじ）」さんは、出身地は北海道旭川市ですが、父方の祖父が和歌山県のご出身だそうです。

■和歌山県内出身の有名人の名字は？

NPB時代は横浜DeNAベイスターズで活躍し２０２０年からはMLBに挑戦しているプロ野球選手「筒香 嘉智（つつごう よしとも）」選手がいらっしゃいます。「筒香」さんの全国人数はおよそ１０人と非常に珍しい名字です。紀伊国伊都郡筒香庄が発祥ともいわれ、和歌山県内でも「筒香」選手の出身地である橋本市などに見られます。

「筒香」選手と同じく橋本市出身で『花ざかりの君たちへ～イケメン♂パラダイス～』（２００７年度版）、『スカーレット』などの作品に出演された俳優「溝端 淳平（みぞばた じゅんぺい）」さん。大阪府、兵庫県に続き、和歌山県は全国で３番目に「溝端」さんの多い地域（およそ３５０人）です。

歴史上の人物として博物学・生物学・民俗学など幅広い分野の研究で知られ「歩く百科事典」とも称された学者「南方 熊楠（みなかた くまぐす）」さんがいらっしゃいます。「南方」さんは和歌山県が全国１位で、特に「南方 熊楠」さんの出身地である和歌山市に集中して見られ、県内の「南方」さん（およそ１，３００人）のうちおよそ１，０００人（約７７％）が和歌山市内にみられます。

ベスト３０にランクインした名字には、体操の「田中３兄弟」（長男「田中 和仁（たなか かずひと）」さん、長女「田中 理恵（たなか りえ）」さん、次男「田中 佑典（たなか ゆうすけ）」さん）、『夜桜お七』『祝い酒』などの曲で知られる演歌歌手「坂本 冬美（さかもと ふゆみ）」さんなどがいらっしゃいます。

■和歌山県にみられる珍しい名字は？　難読名字の代表例「小鳥遊」さんなどの希少名字も！

「小鳥が遊ぶことができるという事は天敵である鷹（たか）がいない」という言葉遊びからついた名字「小鳥遊（たかなし）」さん（全国人数およそ３０人）。ドラマ『リーガルＶ』の主人公「小鳥遊 翔子（たかなし しょうこ）」や、ライトノベル『中二病でも恋がしたい！』のヒロイン「小鳥遊 六花（たかなし りっか）」など創作物でよくみられる「小鳥遊」さんは、和歌山県が全国人数最多です。

古代インドにあった都市「毘舎離」に起源があるともいわれている「毘舎利（びしゃり）」さん（全国人数およそ３０人）は、和歌山県に最も多くみられます。「仏（ほとけ）」さん（全国人数およそ３０人）は、和歌山県に最も多くおよそ７０人（約５８％）。

戦国時代に活躍した鉄砲隊の「雑賀衆（さいかしゅう）」でも知られる、紀伊国海部郡雑賀庄（現・和歌山県）がルーツとされる「雑賀（さいか）」さん（全国人数およそ５，５００人）。和歌山県には全国最多のおよそ１，２００人（約２２％）おられます。

県南東部に位置し、古式捕鯨発祥の地とされる太地町には、鯨漁にまつわる名前が多く残っています。漁に使用する勢子船に乗っていた事に由来する「背古・脊古（せこ）」さん、「漁野（りょうの）」さん、鯨の筋で加工品を作っていた「筋師（すじし）」さん、鯨の油を採取していた「由谷（ゆたに）」さんなど和歌山県が全国１位です。また、和歌山県が全国人数最多ではありませんが、他にも鯨の見張りをしていた「遠見（とおみ）」さん、潮の流れなどを船に知らせていた「汐見（しおみ）」さんなどがいらっしゃいます。

都道府県名と同じ「和歌山（わかやま）」さんは全国人数およそ２３０人。「若山（わかやま）」と起源をともにするとされ、尾張（現・愛知県）が発祥のひとつとされています。愛知県や北海道に多くみられおよそ４０人（約１７％）。和歌山県内ではおよそ１０人（約４％）と非常に珍しい名字となっています。

■和歌山県の名字のまとめ

ランキングベスト３０を見てみると上位３つの「山本」「田中」「中村」などを始め西日本に多くみられる名字が上位を占めている一方で、関東や東北など東日本で上位の「鈴木」さん。関西では少ないのですが和歌山県では１４位で上位となっています。その昔、紀伊国では熊野信仰の神官が神から「穂積」の姓を受けました。穂積とは「積まれた稲穂」「稲むら」の事で、これを熊野地方で「ススキ」と呼びます。転じて「鈴木」になったと言われています。その熊野神社が全国各地に分祀され「鈴木氏」が各地に出張、移住したことから「鈴木」という名字が全国的に広まったとされ、「鈴木」という名字の発祥のひとつが和歌山県といわれているためです。
他にも県内独自の名字も多く、特に特徴的なのが和歌山県中部に位置する「有田市」です。有田市の名字ランキングでは第１位が「上野山（うえのやま）」さん（全国順位３，５０３位）、第２位が「江川（えがわ）」さん（全国順位６８９位）。どちらも市区町村別で有田市が全国１位の名字であり、それぞれ和歌山県の全国ランキングで８４位と９８位に入っています。全国でベスト１００入りをしているのは和歌山県のみになります。このように南北に広がる和歌山県では、大阪に隣接する県北は関西圏の影響を受けた名字が多く、一方、県中部から南部にかけては独自に発展した名字が多いのが特徴です。

旅行などで和歌山県訪問の際には、名字にも注目してみると面白いかもしれません。

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※ランキングは、月間1,000万アクセスの「名字由来net」アプリと「名字由来net(Web)」の名字データベースから、電話帳データをもとに和歌山県で実世帯が確認できるもののみを集計し、人数の多い順に抽出。100人未満四捨五入により算出している。
※このランキングのデータは2023年10月時点の政府発表統計および全国電話帳データを元にルーツ製作委員会が独自に算出したものです。