沖縄で多い名字ランキングベスト30! 全国1位の「佐藤」は沖縄では317位に…
その人の名字を聞いて、「○○出身ですか?」という話になりやすい都道府県といえば、ぶっちぎりで沖縄県だろう。他県出身者にはなかなかない名字の人も多く、漢字で書かれている場合、その読み方を考えてしまうことも少なくない。では実際、沖縄県ではどんな名字が多いのだろうか。今回、多い順にベスト30を紹介しよう。
■もっとも多い名字は「比嘉」さん
第1位になったのは約4万6,000人で「比嘉」さん。2014年5月1日現在、沖縄県の推定人口は約1,418万人(平成22年国勢調査確報値に基づく推計)のため、沖縄人口の3.2%を占めることになる。「比嘉」姓は全国に約4万8,200人であり、95%以上が沖縄県在住ということが分かる。なお、名字だけでなく、沖縄県には「比嘉」という地名も数多く存在している。
■沖縄県には「城」が付く名字が多い
第2位は「金城」さん。今回のランキングでは100人未満を四捨五入したため、「金城」さんも1位同様、沖縄県に約4万6,000人いるという結果になった。「金城」さんは「きんじょう、かねしろ、かねぐすく」などと読み方の種類も豊富。全国では約5万1,900人の「金城」さんがおり、大阪府には沖縄県に次ぐ約3,200人がいるようだ。なお、沖縄県らしい名前といえば8位の「島袋」さん。ルーツは現在の中頭郡北中城村島袋とも言われている。
ランキングを見てみると、ベスト10の中で「城」という漢字を含む名字が50%を占めていることが分かる。この「城」という漢字を沖縄県では「ぐすく」と読み、聖地・神の在地という意味がある。「金城」と書いて「かねぐすく」と読むように、名字にもこの名残が残っている。ちなみに、全国で一番多い名字の「佐藤」さんは沖縄県には約700人しかおらず、317位となっている。
■「東風平」「南風原」という名字も
沖縄県ならではでいうと、難読名字が多いというのも特徴のひとつ。例えば、今回のランキングでは圏外ではあったが、「東風平」と書いて「こちひら、こちんだ、くちんだ」さんは全国に約400人いる。
ほかにも、「南風原」と書いて「はえばる、はえばら」さんは全国に約600人。「東風平」も「南風原」も沖縄県の地名として現在も残っている。このように難読な名字が存在するのは、地名や地域性と名字が深く関連している証拠。日本でも独特の文化を持ち、独自の発展を遂げてきた沖縄県らしい傾向と言えるだろう。